SDGsの色指定

持続可能な開発目標 (SDGs)はあらゆる形態の貧困に終止符を打ち、不平等と闘い、気候変動に対処しながら、誰1人取り残されないようにするために、2030年までに17の達成すべき目標を国連加盟国が定めたものです。

CUDOはこの決議に同意・支持し、実現のために協力をしたいと考えています。※色分けについては最後に記載しました。

 

商品やサービスを提供する企業や団体、また個人でも取り組むことができる目標

情報デザインで安全な社会作りへの貢献
配色が社会に与える問題点や改善することの理解を広げ・多様な色覚に対応した製品を作ることにより誰もが安心安全に暮らす社会の推進に寄与できます。

多様性社会への理解の増進
人間の多様な色覚を体験・理解することにより、自分と異なる色覚の人に対する理解が広がり、社会と個人による不当な差別を解消できます。

多様性への対応能力の向上
人と自分が異なる色覚を持っていることを知ることで、他の障害や多様性に対応する能力を高めることができます。


関連する目標とターゲット

社会や個人が抱えている改善可能な困難や不平等の例

日本人男性では約20人に1人先天性の色弱者がいます。後天性の色弱者はもっとたくさんいます。その存在が知られておらず、色覚の特徴や困難、そして対応のための方法が正しく知られていないため、社会から取り残されています。学校で色弱者の子どもに対する対応が必要です。最近の例では黒板に使われる色覚チョークが普及してきました。価格は一般のチョークと同じです。教科書のカラーユニバーサルデザイン化も進んでいます。学校内で先生がどのように対応すれば良いかという指針を新たに作り直す必要が出てきています。

かつては信じられないほどあった過剰な職業制限のほとんどが解消されてきました。近年では消防署員や陸上自衛隊などで緩和されてきました。しかし例えば警察官の採用条件には「色覚は職務執行上差し支えが無いこと」と書かれていますが、こうしたことには合理的な説明が必要です。

公共空間のサイン類の色使いが人によってはわかりにくい色が使われていては困ります。改善された例としてはJISの安全色彩で定められた色使いは2018年にJISz9103:2018としてカラーユニバーサルデザイン対応しました。これは日本が世界に先駆けて色のユニバーサルデザインに舵を切ったと言う素晴らしい成果です。しかし世界の類似規格であるISO3864-4はまだカラーユニバーサルデザインとなっていません。世界の協力が必要です。

命や財産を守るために必要な気象情報や警報類の配色にはカラーユニバーサルデザインが必要です。誰もが安心して暮らせる街作りSDGs 11に欠かせません。

各種印刷物や電機製品、公共サイン、デジタル表示などでカラーユニバーサルデザイン認証が進んでいます。こうした製品類を作っているメーカーがSDGsを達成するためにはCUDが必要です。


4 質の高い教育をみんなに
すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

4-a 子供、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、全ての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。

4-5 2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。

10 人や国の不平等をなくそう
  国内および国家間の格差を是正する

10-2 2030年までに、年齢、性別、障がい、人種、民族、生まれ、宗教、経済状態などにかかわらず、すべての人が、能力を高め、社会的、経済的、政治的に取り残されないようにすすめる。

10-3 差別的な法律、政策やならわしをなくし、適切な法律や政策、行動をすすめることなどによって、人びとが平等な機会(チャンス)をもてるようにし、人びとが得る結果(たとえば所得など)についての格差を減らす。

11 住み続けられるまちづくりを
  都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする

11-7 2030年までに、特に女性や子ども、お年寄りや障がいのある人などをふくめて、だれもが、安全で使いやすい緑地や公共の場所を使えるようにする。

 

16 平和と公正をすべての人に
  持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する

16-7 あらゆるレベルでものごとが決められるときには、実際に必要とされていることにこたえ、取り残される人がないように、また、人びとが参加しながら、さまざまな人の立場を代表する形でなされるようにする。

 


※ SDGsアイコンの色について

SDGsが発表された時、色弱者はもとより一般色覚の人でさえ17色のアイコンの色が見分けできないため、色の意味などを日本の国連機関に問い合わせをしましたが回答はいただけませんでした。調査は不十分なままですが、食糧庁のSDGs FAQサイトには「制作者のインタビューでも個別の色の意味までは紹介されていませんでしたが、「わかりやすさ」「楽しさ」を念頭にデザインしたとの発言がありました。」と書かれていました。https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/sdgs_faq.html

またこのロゴの色の改変については「SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン」で使用規定が定められており、「SDGsアイコンの色は変更しないこと」とされていますのでCUDOが掲載する際にも変更することはできません。https://www.unic.or.jp/files/SDG_Guidelines_AUG_2019_Final_ja.pdf

※人間の多様性を認め共に生きて行くための目標やターゲットを色で示したものとするなら、それぞれがもっと見分けやすい色に設定した方が良かったかもしれません。CUDOはSDGsの考え方を支持しますが、この色分けが見分けやすい色であるとしておりません。

SDGsの色指定

SDGsの色指定。
赤系4色  1 RED 4 DARK RED 5 RED ORANGE 8 BURGANDY RED
橙系3色 2 MUSTARD 9 ORANGE 12 DARK MASTARD
黄系2色 7 YELLOW 11 GOLDEN YELLOW
緑系3色 3 KELTY GREEN 13 DARK GREEN 15 LIME GREEN
青系4色 6 BLIGHT BLUE 14 BLUE 16 ROYAL BLUE 17 NAVY BLUE
紫系1色 10 MAGENTA
合計17色となっており、色分類上は振り分けられています。


カラーユニバーサルデザインとSDGsの関わりについて記載された記事

カラーユニバーサルデザインとは?原則や重要性を理解して誰一人取り残さない世界を実現しよう

ユニバーサルデザインとSDGsについて記載された記事
https://benesse.jp/sdgs/article8.html

SDGsテーマのCUD認証製品 SDGsすごろく
https://cudo.jp/?p=6602


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