東京新聞に、CUDを取り入れた多摩モノレールの車両に関する記事が掲載されましたので紹介します。


色弱の人にも見やすく

NPO法人が認証 車両で全国初 

多摩モノレールの車両の行き先表示などが今月から色弱の人にも見やすいデザインに変わった。色づかいへの配慮を呼び掛けるNPO法人が認証した。

NPO法人カラーユニバーサルデザイン(CUD)機構(千代田区)は、色を見分けにくい色弱の人にも優しいデザインの普及を目指している。色弱の人が検証員となって見え方を確認した上で、一定の条件を満たすと「CIDマーク」を発行する。

多摩モノレールは、次の停車駅などを知らせる「車内表示器」と先頭車両の前の「行き先表示器」のデザインを全車両で一新。ともに背景色に濃淡の変化がつけられ、文字は黒く縁取られている。黒字に白や赤で縁取りのない文字を使っていた、これまでの表示でも認証されていたが、さらに見やすくした。車両の認証は初めてという。

運行する多摩都市モノレール(立川市)によると、表示器は、三菱電機製で野球場などの電光掲示板に使われる技術を応用した。従来は日本語と英語だけだったが、2020年五輪・パラリンピックを見据え、中国語と韓国語にも対応。桜やスイカといった季節のイラストも表示できる。

同社工務課の平賀清巳さんは「文字が浮かび上がるように見え、どのお客さまにも見やすくなった。人に優しい車両を目指していきたい」と話す。
機構によると、CUDマークの認証件数は年間六百から七百件。年々増え、近年は道路標識などの公共物やカレンダーなど身近なものにも及んでいる。
機構の担当者は、「情報を正しく伝えるには誰もが見やすい配色が大切。鉄道会社の意識は高まっているので、この流れで色のバリアフリーが広がっていけば」と話している。